9月も半ばを過ぎて徐々に秋の気配が漂ってきましたが、関西は阪神タイガースとオリックス・バファローズの優勝に沸き、夏よりもアツい日が続いています。同じ年にセ・パ両リーグで関西の球団同士が優勝するのは史上初なのだそう。しかも、阪神タイガースの18年ぶりの優勝には盛り上がらないわけがないですよね。私もこれまでの職場の上司たちがほぼ全員タイガースファンだったので、当時スナックのママのように毎日タイガース愛をうかがっていました。時には前日の試合の敗因を延々と聞かされたことも(笑)。みなさん、愛が深くて可愛らしいおじさまたちでした。退職してずいぶん経ちますが、お元気かなぁ、きっと喜ばれているだろうなぁと懐かしいお顔を思い出して嬉しくなっています。楽しみは日本シリーズまでまだまだ続きますが、吉村知事によると日本シリーズが終了した11月ごろにそれぞれ優勝パレードの開催を検討しているとのこと。関西は当分の間アツくにぎやかな日々が続きそうです。

 
 
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先日は、2009年に亡くなったアベフトシさん(THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのギタリスト)のお墓参りに行き、チバさんのことをお願いしてきました。今にも雨が降り出しそうな空模様だったけれど、着いたとたん陽が射してきて、なんだか「よく来たな」って言われたような気がした…勝手な思い込みですが。その場所にはいつもきれいな花が手向けられていて、今も変わらずアベさんが多くの人の心に生き続けていることを強く感じます。本当にすべてにおいて規格外でかっこいい人でしたね。生きていたら、どれほどシブくてしびれる音を鳴らしていたんだろうと思わずにはいられません。

最近、いろいろな方の周年記念に立ち会うたびに私自身もこれまでの人生の(というと大げさですが)棚卸しのような、振り返りをすることが増えてきました。この「虹のカケラがつながるとき」も2017年4月から連載させていただいて約6年半になります。最初は1年間という期間限定だったにもかかわらず、今もこうして書く場所を与えてくださっている主宰者の上野三樹さん、編集のいとうさわこさん、そして読んでくださっているみなさまには感謝しかありません。いつもありがとうございます。今回改めて第1回の記事を読んだのですが…変わっていないなぁと我ながら笑ってしまいました。もちろん、体力の低下など年齢的な変化は置いておいて(笑)変わったことといえば、いろいろな“校正”の現場を経験したことでしょうか。校正といいながら、画像調整をしたり日本語を勉強している外国の方とチャットでやりとりをしたり…(笑)。現在はほぼ在宅で、主にWeb記事、教材などの校正業務に落ち着いています。特にスピード重視のWeb記事はさまざまなジャンルの記事をみるので誤字脱字や数字のチェックなど明らかな間違い以外はこの文章ってどうなんだろう、こういう場合の使い方って…と悩むことが多く、“てにをは”が違うだけでまったく意味が変わってくることもあり、毎日が勉強です。また最近流行りの略語はすごいですね。いつも唸らされています。教材のほうは長くお世話になっている会社で、資料と向き合い夢中で調べものをしていると、よく「探偵みたい」と言われていました(笑)。

8月には斉藤和義さんのデビュー30周年記念ツアーが始まりました。大人数収容の神戸ワールド記念ホール2days(8月26、27日)はさすが周年ライブ! お祭り感がすごくてスタンドから見る会場の盛り上がりは圧巻でした。和義さんはゆるいトークで観客を和ませながらもやはりギターを手にするときりりとかっこよくて、アルバムに収録されているコアな曲、誰もが口ずさめる曲、そしてファンからのリクエスト上位曲などを約3時間にわたって披露。ご本人は「ヘロヘロです」と笑い、30年といっても、40年、50年の大先輩がいらっしゃるからまだまだと謙遜されていたけれど、演奏される曲ごとに当時の和義さんと自分にタイムスリップするような感覚があって、改めて30年の重みを嚙みしめました。そしてMCでは「神戸と言えば…やっぱり北川景子ですよね」と和義さん。会場を見渡して「今日も北川景子がたくさん来てますね」。そう言って、ニヤニヤしながら口に手を当ててまるで漫画みたいに、プププ(笑)。思わず、こちらも吹き出してしまうほど可愛いプププのポーズ、初めて見ました。和義さんはふわっとした佇まいでいつもみんなを楽しませながら、こんな風に気持ちよく毒を吐いたり時には秘めた思いをさらりと口にしたり。柔らかさのなかにタフで骨っぽい部分が見え隠れする和義さんに私はずっと憧れ続けているような気がします。これからもきっと変わらないだろうな。そんな和義さんのライブレポートは、来月お届けできればと思っています。

 
 
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日ごろからよく人に道などを聞かれるのですが(私は方向音痴なのでほぼお役に立てずGoogle マップ頼み)、最近は外国人観光客の方からも聞かれることが多くなってきました。英語が話せないのに…今日も日本語でとにかく身振り手振りで答えたら伝わったようで一安心(ほんとに伝わったかは謎ですが)。もしかして、これは英語を勉強しなさいというサインなんでしょうか。。。何かいい勉強法があれば教えていただければ嬉しいです。

 
 

 
 
 
 
 
 
 


 
プロフィール用写真shino muramoto●京都市在住。現在は校閲をしたり文章を書いたり。先日はShibuya WWWへ初恋の嵐のベーシスト・隅倉弘至さんの“生誕50年ライブ”を観に行ってきました。生誕祭バンド編、初恋の嵐編という2days構成で、隅倉さんと懇意にしている方々がバンドメンバーやゲストボーカルとして集結。1日目には石崎ひゅーいさん、斉藤和義さん、トータス松本さんたちも。和義さんはニコニコしながらやはり下ネタを投下(笑)。なんとなく予感があったと苦笑いの隅倉さんだったけれど、終始隅倉さんへの愛と人望を目の当たりにした幸せな空間でした。
 
 
 
 

【shino muramoto「虹のカケラがつながるとき」】
第77回「涙のシンガロングで終幕した10周年アニバーサリーイヤー・石崎ひゅーい “『キミがいるLIVE』-Piano Quintet-”」
第76回「“今、ここにいる” 江口洋介さんがデビュー35周年のスペシャルライブで語った大人へのエール。『BE HERE NOW~35th Anniversary~』」
第75回「神々しい佇まいは露伴そのもの。高橋一生さん主演『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』を鑑賞して」
第74回「2023年4月・想いのカケラたち」
第73回「介護の厳しい現実を考える、松山ケンイチさん×長澤まさみさん主演『ロストケア』を鑑賞して」
第72回「歌に託した想いと“最愛”のGRAPEVINEリビジットツアー『in a lifetime present another sky』」
第71回「万事休すからのスペシャルギグ! 斉藤和義さん弾き語りツアー『十二月~2022』」
第70回「“いつか星空の下で” 石崎ひゅーい『ナイトミルクLIVE 10th Anniversary〜」
第69回「名実ともに兼ね備えた純白のアイドルホース・ソダシの底力」
第68回「「水墨画は心を映し出す。横浜流星さん主演『線は、僕を描く』を鑑賞して」
第67回「迫力ある魔法に驚きと興奮の連続! 『ハリー・ポッターと呪いの子』観劇レポート」
第66回「自らを追い込んで飄々と一人芝居に挑む! 高橋一生さん『2020(ニーゼロ ニーゼロ)』観劇レポート」
第65回「渾身の力で“天”に届けられたメロディー。石崎ひゅーい “10th Anniversary LIVE 『、』(てん)”」
第64回「能楽の舞台に舞い降りたポップスター! アニメーション映画『犬王』を鑑賞して」
第63回「MANNISH BOYS-Anniversary LIVE TOUR 2022 GO! GO! MANNISH BOYS! 叫び足りないロクデナシ- 」
第62回「10年分の想いを花束にして。石崎ひゅーい Tour 2022“ダイヤモンド”」
第61回「すべてを愛せるツアーに。中村 中さん『15TH ANNIVERSARY TOUR-新世界-』」
第60回「戻らないからこそ愛おしい。映画『ちょっと思い出しただけ』を鑑賞して」
第59回「ジギー誕生50年!今なお瑞々しさと異彩を放ち続けるデヴィッド・ボウイのドキュメンタリー映画『ジギー・スターダスト』」
第58回「2年ぶりの想いが溢れたバンド編成ライブ! 石崎ひゅーい 「Tour 2021『from the BLACKSTAR-Band Set-』」
第57回「中村倫也さんと向井理さんの華麗なる競演! 劇団☆新感線『狐晴明九尾狩』」
第56回「斉藤和義が最強のバンドメンバーと魅せた“202020&55 STONES”ツアーファイナル」
第55回「飄々と颯爽と我が道をゆく。GRAPEVINE “tour 2021 Extra Show”」
第54回「こういうときだからこそ豊かな未来を歌う。吉井和哉さん “UTANOVA Billboard”」
第53回「高橋一生さんの覚悟と揺るぎない力を放つ真の言葉。NODA・MAP第24回公演『フェイクスピア』観劇レポート」
第52回「観るものに問いかける『未練の幽霊と怪物 ー「挫波」「敦賀」ー』」
第51回「明日の原動力になる『パリでメシを食う。』ブックレビュー」
第50回「こんな時代だからこそのサプライズ。優しさに包まれる藤井フミヤさんコンサートツアー“ACTION”」
第49回「いよいよ開催へ! 斉藤和義さんライブツアー“202020&55 STONES”」
第48回「全身全霊で想いを届ける。石崎ひゅーい“世界中が敵だらけの今夜に −リターンマッチ−”」
第47回「西川美和監督の新作『すばらしき世界』公開によせて」
第46回「森山未來が魅せる、男たちの死闘『アンダードッグ』」
第45回「チバユウスケに、The Birthdayの揺るぎないバンド力に魅せられた夜 “GLITTER SMOKING FLOWERS TOUR”」
第44回「ありがとうを伝えたくなる映画『461個のおべんとう』」
第43回「京都の空を彩る極上のハーモニー。パーマネンツ(田中和将&高野勲 from GRAPEVINE)with 光村龍哉さん『聴志動感』~奏の森の音雫~」
第42回「清原果耶さんの聡明さに包まれる映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』」
第41回「YO-KINGのはしゃぎっぷりがたまらない! 真心ブラザーズ生配信ライブ“Cheer up! 001”」
第40回「ギターで感情を表す本能のギタリスト~アベフトシさんを偲んで」
第39回「真心ブラザーズ・桜井秀俊さんのごきげんなギターと乾杯祭り! 楽しすぎるインスタライブ」
第38回「斉藤和義さんとツアー『202020』に想いを馳せて」
第37回「奇跡の歌声・Uru『オリオンブルー』が与えてくれるもの」
第36回「名手・四位洋文騎手引退によせて。」
第35回「2020年1月・想いのカケラたち」
第34回「藤井フミヤ “LIVE HOUSE TOUR 2019 KOOL HEAT BEAT”」
第33回「ドラマティックな世界観! King Gnuライブレポート」
第32回「自分らしくいられる場所」
第31回「吉岡里帆主演映画『見えない目撃者』。ノンストップ・スリラーを上回る面白さを体感!」
第30回「舞台『美しく青く』から見た役者、向井理の佇まい」
第29回「家入レオ “ 7th Live Tour 2019 ~Duo~ ”」
第28回「長いお別れ」
第27回「The Birthday “VIVIAN KILLERS TOUR 2019”」
第26回「石崎ひゅーいバンドワンマンTOUR 2019 “ゴールデンエイジ”」
第25回「中村 中 LIVE2019 箱庭 – NEW GAME -」
第24回「MANNISH BOYS TOUR 2019“Naked~裸の逃亡者~” 」
第23回「控えめに慎ましく」
第22回「藤井フミヤ “35 Years of Love” 35th ANNIVERSARY TOUR 2018」
第21回「かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-」
第20回「真心ブラザーズ『INNER VOICE』。幸せは自分のなかにある」
第19回「KAZUYOSHI SAITO 25th Anniversary Live 1993-2018 25<26~これからもヨロチクビーチク~」
第18回「君の膵臓をたべたい」
第17回「Toys Blood Music(斉藤和義 Live Report)」
第16回「恩返しと恩送り」
第15回「家族の風景」
第14回「三面鏡の女(中村 中 Live Report)」
第13回「それぞれの遠郷タワー(真心ブラザーズ/MOROHA Live Report)」
第12回「幸せのカタチ」
第11回「脈々と継承されるもの」
第10回「笑顔を見せて」
第9回「スターの品格(F-BLOOD Live Report)」
第8回「ありがとうを伝えるために(GRAPEVINE Live Report)」
第7回「想いを伝えるということ(中村 中 Store Live/髑髏上の七人)」
第6回「ひまわりのそよぐ場所~アベフトシさんを偲んで」
第5回「紡がれる想い『いつまた、君と~何日君再来』」
第4回「雨に歌えば(斉藤和義 Live Report)」
第3回「やわらかな日(GRAPEVINE Live Report)」
第2回「あこがれ(永い言い訳 / The Birthday)」
第1回「偶然は必然?」

[Live Report]
2017年1月27日@Zepp Tokyo MANNISH BOYS “麗しのフラスカ” TOUR 2016-2017
斉藤和義 Live Report 2016年6月5日@山口・防府公会堂 KAZUYOSHI SAITO LIVE TOUR 2015-2016 “風の果てまで”
GRAPEVINE/Suchmos Live Report 2016年2月27日@梅田クラブクアトロ“SOMETHING SPECIAL Double Release Party”
斉藤和義 Live Report 2016年1月13日@びわ湖ホール KAZUYOSHI SAITO LIVE TOUR 2015-2016 “風の果てまで”