はい、そんな訳で始まりましたGAL Radio。ここは友人とカフェでまったり話すように、音楽の魅力についてお話する場所です。どうぞごゆっくり。

おかげ様でこの連載も6年目に突入しました!これもスタッフの方々、そして読んでくれるあなたのおかげです。ありがとうございます。
今回は僕の最近の音楽活動について触れたいと思います。季節も夏に差し掛かってきましたね。今日のテーマは「夕焼け」です。

 
 

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ライブって楽しいね!(月並み)


 

5月5日、千葉県柏市で行われたステモMusic Fesにisland echoのサポートギター・コーラスとして参加しました。ステモは柏駅直結の複合商業施設・高島屋ステーションモールの愛称。GW集客の一環として開催されたイベントです。

 
 
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GWに鎌倉から柏、小旅行気分です

 
 

わたくし、ステージで演奏するのは実に5年ぶりでして。なぜそんなに人前に出なかったかと言いますと、この5年間は、レコーディングや音源制作など、自分が良いと思う音、美しい曲を作る創作を追求したく、学び、磨いてきた期間だったからです。でもね、久しぶりのライブは一言で言うと最&高でした。なんでもっとライブやらなかったんだろうってちょっと思ったくらい(単純)。

 
 
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タイムテーブル

 
 

参加させてもらったisland echoは、ホタルライトヒルズバンドのボーカル・藤田リュウジくんのソロプロジェクト。それぞれの心のふるさとを感じさせるような優しい歌詞と、牧歌的なメロディは演奏している僕も心に沁み入ってました。リュウジくんと出逢い3年半、はじめてステージでご一緒することが出来、とても素敵な時間を共有出来ました(演奏中はプレーに必死なので後から感じるパターン)。

 
 
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(左から:A.Gt. & Cho.高橋圭、Vo. & A.Gt.藤田リュウジくん、Cho.アキさん、A.Gt. & Blues Harp.ふがねくん)
必死そうな顔してるでしょ

 
 
 

自然と呼応する音


 

当日はお天気にも恵まれ、GWらしい快晴でした。駅ビルのエントランスに設置された特設野外ステージには夏のような日差しが照りつけて汗ばむほど。太陽の動きに合わせて形を変える日陰と共にお客さんも移動したり(かわいい)、たまに吹き抜ける心地良い風に呼応するように、メンバーもお客さんも気持ちいいところへ身体ごと向かえた気がします。

僕が弾いたフレーズはほぼ、お客さんの揺れや風に反応して感じたフレーズを弾くアドリブでした。歌う側からするといつも違うフレーズは楽しい反面、どこにいくのかソワソワすることもあるでしょうに、笑顔で受け止めてくれるリュウジくんの寛大さ、It’s like a 太陽。

他にも自然と音が呼応してる!と感じた瞬間がありました。イベント後半、リュウジくんとは旧知の仲でもある、松田栄作さんのステージで「ブルーバード」という曲を栄作さんとリュウジくんがコラボした時のことです。最後のサビの1番盛り上がるところで一匹の鳥がステージの上を通過していったんです。なんかもう仕込みかっていうくらいに凄いベストなタイミングで、なんだか歌が鳥を呼んだように思えました。

トリを務めたホタルライトヒルズバンドではステモフェス史上初(リュウジくん談)のアンコールが湧き上がり、The 大団円なハピネスムードが爆発していました。リュウジくんやメンバーが歌ってきた柏の夕暮れは今までもこんな空気だったのかなと思ったり、これからもこのピースフルな雰囲気で溢れていけばいいなと、おじいちゃんみたいな感想を抱いてしまいました。野外ならではの、音楽と自然の共鳴をたくさん巻き起こしながらイベントは幕を閉じました。

 
 
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会場の様子。夕焼け空が印象的でした。

 
 

柏という街が路上ライブ、ストリートパフォーマンスに寛容な懐の深さのある場所だそうで、最初から最後までいてくださったお客さんだけでなく、通りすがりに足を止めて身体を揺らしている方が多くいらっしゃいました。駅という場所での観覧無料イベントだからこその流動的な雰囲気。音楽を間に置いて、そこに人が集まり、同じ時間を過ごし、またそれぞれの生活へと戻っていく。そんな様子から、音楽が日常の中にある景色の美しさも感じました(色々感じちゃって心が大忙しでした)。

スタッフの方々や出演者、お客さんみんなで出会った奇跡だと思うんですが、その中心にはリュウジくんがいるんです(…なんか、若干ラブレターみたいになってます?笑)。こんなにも色んな表情の奇跡を見せてくれるリュウジくんはマジで太陽のような人です。

 
 
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リュウジ君がオーガナイザーとなり出演者をオファー
集まった、素晴らしいミュージシャンたち

 
 
 

音楽と夕焼けは似ている


 

夕日の美しさを感じている時、脳と心理学的にも、人は他者への想いが促進される効果があるそうです。「どこか音楽と似ている…」5年ぶりのステージを経験し感じました。

好きな歌を聴いているとき、大切な人を想像したり、誰かを思い浮かべながら曲を書いたり、目の前にいる人に向けて奏でたり。それは夕焼けを眺めてる時の、切なさにも似た幸福感と近い気がします。まだまだ振り返るキャリアでもないですが、20代の頃、ライブハウスまで足を運んでくれたお客さんや応援してくれた友人、家族のことを思い出し、改めて感謝が込み上げてくる一日でした。

今はまた制作期間に戻っていますが、音が誰かに届く時というのは、やっぱりとても愛おしいと感じる日々です。新しい音にもあの日の出来事が影響しているといいな。

届いてはじめて音は音楽になります。何が言いたいかというと、奏でる人も凄いんですが、聴いてくれるあなたがもっと凄いということです!!
今日の夕焼けはどんな色でしょうか。夕日を眺めに、そろそろカフェを出ましょうか。最後までお読みいただきありがとうございます。

 
 
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オススメしたい!のコーナー


今回のテーマは「夕暮れに聴きたい曲」。
切なくも暖かい曲が多く、選曲しながら胸キュンしっぱなしでした。
大切な人を思い浮かべながら聴いて下さい。


1.翳りゆく部屋 / 荒井由実
2.黄昏サラウンド / RIP SLYME
3.夕暮れ / JUDY AND MARY
4.夕焼け雲 / ゆず
5.ひだまり / 米米CLUB
6.茜色の夕日 / フジファブリック
7.ブルーバード / 松田栄作
8.EL / YEN TOWN BAND
9.愛に生きて / YUKI
10.悲しみを越えていく色 / Salyu
11.真っ赤な空を見ただろうか(Live) / BUMP OF CHICKEN
12.memories / Mr.Children


▼Apple Music プレイリスト

 
 
 
 

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●お知らせ
編曲・サウンドプロデュースを担当したエナさんの新曲「ずるいひと」が1年間限定で配信開始されました。Apple MusicやSpotifyなどお好きな配信サービスからお聴き頂けます。

▼DL & Streaming URL
https://linkco.re/vQnNR6ZN

 
 
 
 


 
2021.08~新プロフィール画像高橋圭(たかはし けい)●作詞・作編曲・演奏家 1988年5月3日生まれ。2011年よりgood sleepsの作曲、ギターとして活動開始、2016年活動休止。現在は演奏から録音、ミックス・マスタリングまでを自身で手掛けるスタイルでソロ活動中。楽曲はApple Music、Spotifyなどで配信中。レコーディングなどお仕事依頼はTwitter DMからお待ちしております。
Twitter:@zazamino

イラスト:matsun
 
 
 
 
 

 
「Ginger Ale Lover’s Radio」ここまでの道のり
 
第1回「はじめましてのご挨拶(自己紹介)」
第2回「Guitar~ダサい僕が手にした最高の相棒~なんでこんな邦題足したの? っていうB級洋画の和訳タイトルみたいなダサさ(ギター愛を語る回)」
第3回「真夏の特大号 想像力(YUKI『チャイム』レビュー、久しぶりのライブ、真夏のドライブプレイリスト)」
第4回「バンドは生き物、刺身はナマモノ。(赤い公園特集)」
第5回「Mr.Children(メジャーセブンス、センス、スタンスとバランス)」
第6回「Mr.Children 『重力と呼吸』アルバムレビュー」
第7回「ミスチル、YUKIライブレポート特集」
第8回「新春新曲祭」
第9回「レコーディングオタク」
第10回「YUKI 『forme』アルバムレビュー」
第11回「音楽で逢いましょう」
第12回「good sleeps Album『SIGNAL』セルフライナーノーツ」
第13回「雨ソング特集」
第14回「Live DVD &Blu-ray『Mr.Children 『Tour 2018-19 重力と呼吸』ディスクレビュー」
第15回「BUMP OF CHICKEN NEW ALBUM『aurora arc』アルバムレビュー。何故彼らは宇宙を歌うのか」
第16回「竹内まりや「カムフラージュ」から学ぶ切なさ講座」
第17回「新曲発表のコーナー『ねぇ、できちゃった』完結編!」
第18回「YUKI『聞き間違い』から学ぶ “ きっと大丈夫 ” 講座」
第19回「何故私たちはクリスマスソングを作り、聴くのか」
第20回「TRICERATOPSから学ぶリフで踊ろう! 講座」
第21回「3ヶ月連続企画! 第1弾 Chara +YUKI『楽しい蹴伸び』から学ぶ無意識の美しさ」
第22回「3ヶ月連続企画! 第2弾「Chara +YUKI 『echo』全曲レビュ ー」
第23回マイフェイバリットエモーショナルソング 10選」
第24回「和田唱(TRICERATOPS)『ALBUM.』から学ぶ笑顔の大切さ講座」
第25回「『ねぇ、できちゃった』のコーナー夏の特別編! 新曲「ひまわり」セルフライナーノーツ」
第26回「ニッポンの偉大なギター名盤10選」
第27回「夏とシティポップ」
第28回「初秋にこそ聴いて欲しい、サザンオールスターズ『真夏の果実』の魅力」
第29回「温かみ、手触りを感じる名作 Yuzukana 『ZUSHIKI』制作秘話!」
第30回「Mr.Children『Brand new planet』レビュー」
第31回「Mr.Children NEW ALBUM『SOUNDTRACKS』レビュー 〜人との出会いと音楽の化学反応〜」
第32回「TRICERATOPS トリビュート盤レビュー&ライブレポート!」
第33回「写真家・薮田修身 展覧会『THERE WILL BE NO MIRACLES HERE』レポート」
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第37回「ホタルライトヒルズバンドNEW ALBUM『SING A LONG』レビュー」
第38回「東京スカパラダイスオーケストラ 『TOUR2021 Togeter Again!』ツアーファイナルライブレポート」
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第41回「NEW SINGLE『花束』が出来るまで」
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第43回「クリスマスソングの新たな名曲! Yuzukana『POST』ライナーノーツ」
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第49回「アートディレクター・森本千絵さんとMr.Children」
第50回「YUKI ソロデビュー20周年記念企画第1弾 私が『ビスケット』を好きな理由」
第51回「スタジオデスクをDIY!!」
第52回「妄想! 脳内夏フェス2022!」
第53回 YUKI ソロデビュー20周年特別企画第2弾 「描き続けてきた『歓びの輪』」
第54回「ドラマ『silent』と主題歌 Official髭男dism『Subtitle』が丁寧に紡ぐ音と言葉」
第55回「YUKIソロデビュー20周年記念特別企画第3弾『Oh!ベンガル・ガール』レビュー」
第56回『「YUMECO RECORDSのテーマ」リリース!』
第57回「YUKI 『concert tour “SOUNDS OF TWENTY”』ライブレポート」
第58回「YUKI NEW ALBUM『パレードが続くなら』レビュー」
第59回「音楽と共に生きていく」
第60回「Mr.Children 30th Anniversary Tour『半世紀へのエントランス』 ツアーレポート&ディスクレビュー」