連載◆栗原ゆう「さよならシークレットブーツ」第7回「子供と大人と空気清浄機」

 
 
空気の綺麗な場所に行って来た。
新幹線を降りた瞬間に、こんなにも違うのかと…緑の匂いと透き通る感じ。
頭が、すっきりした。
 
先日、友人のお家に遊びに行った時、室内のクリーンな空気に気がつき思わず「空気清浄機ある？」と聞くと「なんでわかったの？」とびっくりしていて…。初めてそんなことを聞かれたみたいで。
 
今、私の家が工事中で窓が開けれない状態が続いててクリーンな空気に飢えているっぽくて…（笑）。
家のモワッと感に耐え切れず外出するんだけど、結局帰宅後モヤッとの繰り返し。
 
窓開ければいいっしょ？ と今まで全く興味を示さなかったんだけど、立て続けに空気の綺麗な場所とお家に行って、身にしみるくらい空気の大切さに気がつき。
 
「空気清浄機を購入した」
 
これで快適な生活を送れるみたい。
“気”とか“念”とか目に見えない物体（空気）は人間の本質を変えたりする。
 
そういう事を考えてたらたまたまSNSで見つけて気になった「私たちは『買われた』展」に行って来た。
 
 

 
 
少女自身の売春や体験談をそのまま語り展示されている。
そこに至った「背景」が「必ず」あると。
それを知って欲しいと。
 
会場には年齢性別問わず色んな方がいた。
若い大学生の男の子と、40代くらいの女性が特に多かったような。
 
みんな個々に感じ方は違うであろう。
ただ、売春はしてはいけないと思う。
けど、なんでも何でも子供のせいにする。
きっと全ては大人が悪いと思ってる。わたしは。
 
そのシステムを作るのも、そこに至る状態にしたのも全て大人じゃない？
少女達は、必要とされる為に間違った何かを頑張ってて、正してあげる大人もトンチンカンだからもう何もかもが沼にハマっていく。
 
文房具を買う為に…とか、まだ小学6年生の意味がわからない時からの実体験や、実のお父さんからのDV等…。
写真と共に、色んな女の子の背景が短文で綴られてた。
 
彼女達は、こうして自分の意見やこういう事を話す相手もいなかったりする、と。
話しても「汚い」とか「軽蔑」される、と。
 
そういえば、最近1人の女の子が「アイデア等を出したり提案しても、こっち大人は色々考えてるんだよ」と突き放されて聞く耳をもってくれない、と言っていて。
その割に、「頑張れ！」「頑張りが足りない…！」とそんな事ばかりで、何を頑張れば良いかわからなくて彷徨ってる子がいて腹がたつ。
 
そういうことに遭遇することが最近めちゃくちゃ多い。
都合のいい時だけ責任を持ち、都合が悪くなったら放棄…さよなら。
 
大人は「今の若い子逹は…」とかいうけど、「何にもわかっていない大人」が多いと思う。
日々人間は進化していってて、そこに歩み寄ろうとしない大人が多い。
都合が悪くなったら子供のせいにする。
 
これって、会社にしてもアイドルや芸事でも当てはまるなぁって。
引き出しがない大人が多い。
 
西野亮廣さんの本『魔法のコンパス』に書いてあったけど、
「大人より若い人の方が未来に進んでる新しい事知ってるから、あいつらは凄いよ…！ 敵わない…。若い奴はとか言ってる場合じゃない！」と。
 
ほんとその通りだ。
なんだかそんな事を考えながらそんな状況を少しでも変えていける活動をしたいと思った。
身の回りに流れている空気が濁っていると、その人の周りにもそれが背景となって日々良くも悪くも伝染していく。
大人の空気に子供達が染められていくのは確かで、日々の生活の空気はとても大事だ。
 
空気は清浄した方が良い…！！