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コンプレックスの塊のようなおじさんが、陽気にコンプレックスをネタにしていて、「ハゲてるし、お腹も出てるし、おっさんやし…もうあかんやろ〜」(関西の人)とニコニコ話されたので、「なんかこう言ったら誤解を招くかもなんですけど…ハゲてて、お腹出てるおっさん好きなんですよ〜!」と興奮気味に超正直に答えたら、「馬鹿にするな」とブチキレられた。
逆の意味で誤解を招いたらしい。 ハァ? こっちが切れそう…えっ馬鹿にすんなよ!
ハゲでお腹出てるおっさん好きで何が悪いんだよ! こっちは本心なんだよ…!
てか逆に、自虐しといて受け入れてるのに馬鹿にするなってどういうことなんだよ?
そのおじさんからすると、「嘘だろ? おじさん相手におちょくるな!!」 という苛立ってる感じなんだと思うが、 こちらもその正直な「好き」を勝手に否定されて不快な思いをしたと同時に、ハゲ でお腹出てるおじさんにキモい! という感情を抱いたのはこの人が初めて…かな。
もしくは「ハゲでお腹出てるおっさん」とみなされた…! という事実に怒ったかも しれない。
もうどっちでもいいが、それだったらもっとややこしい。
まぁどちらにしろ、こういう面倒くさい自意識過剰おじさんはちょっと苦手。
おじさんは頑固で面倒くさくても可愛くいて欲しい。
(またこれ可愛いというワードは馬鹿にされていると思う人がいるのかな…)
ふと、考えたらわたしもまたちょっと違うが、褒められたり認めたられたりが苦手というが…素直に喜べず疑ってしまう。。
まさかわたしが…? というか
あまりにも褒められ過ぎると馬鹿にされてるのかなぁと錯覚する時がある。
それは、相手からすると正直に伝えてくれてる…? にちがいないのに…良く考えれば超失礼だ。
ただ、やはり物凄く自信がない部分を褒められて素直に受け入れるのって難しい。コンプレックスを褒められて素直に喜びたい…喜べるようになりたい…と常に思ってる。
そう思うと、そのハゲのおじさんとわたしはなんとなく同じだ。まぁじゃあ何を言ったら満足なのか…きっと否定も肯定も正解じゃないんだろう な。
どっちも、怒…! なんだろう。
あぁ面倒くさい。
コンプレックスはありますか…? と質問されてて、「あるけど、絶対言わない…! そこだけを注目されるから」と下田美咲さんが言ってて、たしかに! と思った。
コンプレックスはどんどん出した方が…! 肉づきが良い女の子は、わざと少し脚を出した洋服を着ていたりして人に見られて痩せる(注目されダイエット)的な事をするが、
それは、ここがコンプレックス! と発言していないから他人にはわからない。
さらっと、冒頭で登場させてしまったのですが、最近「下田美咲」さんに注目している。cakesをさらっとチラ見するのが日課なのだが、興味深いタイトルでふと目が止まった。

 
「奢ってくれないと困る。あなたのことを性的な目でみたいから」
https://cakes.mu/posts/12912
 

一見、なんだそのリア充感…みたいな風に捉える人もいるかもしれないけど、内容はタイトルからしてあまり想像できない「女の(子の)可愛さ」が描かれている。
彼女は、食事に行くときは奢ってくれないと困る…! という理由に甘えたいのに、甘えてるのにお会計の時だけシャキッとしなければいけない…というのが苦手だと言う。
性的な行為をする時は男らしかったりするのに…〈ワリカンなのにエロいこと言ってる…〉と、冷めてしまう。らしい。
なんとなく…わかる…。。モヤっとしていたのはこれだったのかな…。

 

こんな事を言ったらあれだけど、わたしは高校生くらいから大人になったこれまで(デート的なそれ)でほとんどワリカンがない。
なんというか…お金を出したくないとかではなくあの、ワリカンのモゾモゾしたあの感じが現実に戻されて一気に冷めてしまう。
絶対奢って貰わないと嫌っ…! ではなく、それだったら、わたしが出すから次ね。とか。
とにかく、ワリカンが苦手だ!
めちゃくちゃ覚えてるのが、高校の時当時の彼と放課後ラーメンを食べに行って食べ終わった時にカウンターに自分の分のラーメン代をお釣りなしで小銭をじゃらっと出して置いたのを見て、大好きだったのに、さっと冷めてしまった。
高校生なんだから…とかわかる。わかるよ。奢ってくれなかった…! とか全然そんなんじゃない。
現実の中でどれだけ現実感なくいられるかが恋だったり夢だったり好きでワクワクドキドキする事なんだと思ってて。
ワリカンは現実を突きつけられる瞬間…みたいなものがあって、それだったらまだ先に払ってくれてて、後で…………って言うのもやっぱ苦手かなぁ。。
それだったら、その好きが冷めたくないから…とご飯を食べに行くのを断った事もあった(笑)。
遊園地とか映画のワリカンはイヤじゃない。
なんだろう…3大欲求という現実的なものに対してだけかもしれない。
生きる為に使うワリカンがイヤなのかなぁ…。
これってなんかわたしは今アラサーになったらどってことなくて、男が払おうが女だろうが全然何とも思わなくなったんだけど。
「ワリカン」だけはなんだか正直今も苦手。
女の子とのワリカンもなんかちょうど出すのも苦手。
いつの間にかワリカントラウマになってしまってる! 現実は自分だけで充分だ…! というように他のことはドリーミングでいたいのかもしれない。

 

「ダンスダンスキャバ嬢レボリューション」
という新曲を最近書いたんだけど、歌詞に
やっぱ嘘ついちゃう…ほんとのこと
ってあるんだけど、真実はなんだかぼやかして濁しちゃう。
隠したくなる。毎日生きてるって事が現実だからなるべくドリーミングに行きたい…という願望と葛藤。
コンプレックスは外見だけじゃなく至る所に潜んでるんだなぁ。

 
 
 
 


 
image1 (2)栗原ゆう/クリハラユウ●たまに踊るシンガーソングライター/作詞作曲、イベント企画「WONDER WORLD」楽曲提供(栗山夢衣、PPP!PiXiON、mikitmarket)アイドル誌ライター、衣装、全てセルフプロデュース。テレビ東京「音楽ば~か」レギュラー出演を経て上京後は多岐に渡り色んな肩書きを持ち精力的な活動を行っている。世界のファッション通注目スポット、サウスポーbyNPC(高円寺キタコレビル)で STAFFも勤める。
公式HP▪️http://kuriharayou.info/