1月24日に開催しました、夢子会vol.1のライヴレポというか「あとがき」です。

とても遅くなってしまってすみません!あらためて、あの日、ご出演いただいたLUNKHEADの小高芳太朗さん、paioniaの高橋勇成さん、お越しいただいた皆様、ありがとうございました。写真もアップしますね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

記念すべき最初のステージで歌ってくれたのは、高橋勇成さん(paionia)。

 

ミニアルバム『さようならパイオニア』から「何もできない」や未発表の新曲「ステージ」などを歌ってくれました。

心の中にある違和感や空しさにじっくり向き合って歌っているのに、何故か聴いていて心地良い。

どんどんお客さんたちの気持ちを掴んでいくのが感じられました。

 

 

 

 

 

 

 

 

RCサクセションの「スローバラード」もすごく似合っていて歌いこなす。

これはすごいことだと思う。あの歌の蒼さ重さと、破裂しそうなパワーを高橋くんの声が放つ。

ちょっと鳥肌が立ちそうな貴重な体験でした。

失恋ソング「彼女の握る手」、福島出身の彼らが震災を期に自らの足下を見つめながら歌った「東京」。

そしてラストの「素直」までたっぷり、ナイーヴな響きながら伸びやかな歌声と、弾き語りだからこそ発されるグルーヴを全力でまき散らしながらみんなを魅了。

すんごく気持ちの良い歌いっぷりでした!!

 

 

 

 

そして後攻は小高くん。いつものスタンディングスタイルでの弾き語り。

「プリズム」から始まって、その歌声はたちまち会場じゅうに広がっていく。

メロディが目の前で羽をつけたみたいに心に飛び込んでくる。

そして2曲目はソロ・アルバム収録の「眠る前」。

〈駅で転んだサラリーマンと/あの子の見えない場所の傷と/明日保健所で死ぬ犬と/大義名分を積むミサイル〉

と歌われる冒頭の、現実を突きつけるような歌詞が苦しくなるほど胸に迫るけれど、サビの

〈夜空に途切れた点と点を結ぶように/人と人は繋がっていく〉

というフレーズが大きな安心感をもたらしながら歌われる。

そのゆったりとしたメロディはまさに点と点を結ぶように大らかなラインを描いていて素晴らしかった。

 

 

 

 

 

 

 

MCでは昨年「下北で路上ライヴをしてた時にたまたまpaioniaのメンバーが通りがかって、一緒に写真を撮ったんですよね」という話を。そう、その時の写真がFacebookで流れてきて、私が「あ、この二人知り合いなんだ!」と思ったことが今回の夢子会vol.1で彼ら二人をオファーするきっかけでした。ちなみに、知り合いではなかったそうですが(笑)。

 

そして、paioniaと同じレーベルの先輩であるLOST IN TIMEの「グレープフルーツ」をカバーで歌い終わった辺りで小高くんが、「マスター、あれお願いします!」。するとバーカウンターにいた小田和奏氏がグラスにカランと氷を入れ、ウイスキーを注ぐ。そのグラスがバーカウンター付近のお客さんたちの手から手へ、バケツリレー的な感じでステージまで運ばれていきました(笑)。「素晴らしい連帯感!」とグラス片手に小高くん。

 

そして歌われた「共犯」では大きな毛布で包まれているような手触りのある優しさが、会場に満ちた。

みんなも真剣にその歌を受け止めた。ただそれだけの空間が嬉しかったです。

どうもありがとう。

 

お二人の演奏の後は、私が司会に入りましてのトーク・コーナーへ。

同じ大学に通っていた先輩・後輩としての思い出エピソードなど、なかなかレアで面白い内容でした。

 

まずは高橋くんが所属していた軽音サークルに小高くんも1年の頃だけ所属していたという話。

小高「俺がいた頃、そのサークルはみんなメタルで、めっちゃ早弾きやってて。大学2年からランクヘッドを始めるんですけど。サークルに入ってたらスタジオがタダで使える、っていう作戦をみんなで考えて。でも早弾きできなくて辞めた(笑)」

高橋「俺らがいた頃はもうメタル・サークルではなくなってて。小高さんはかつていた凄い先輩ってことになってます」

小高「マジで(笑)!?1年しかおらんかったのに!」

 

 

 

 

 

上野「そして今回は、リハーサルの時に書いてもらったアンケートがあります。最初の質問は『今日は弾き語りのライヴですが、〈弾き語りの極意〉、何かありますか?』。まずは高橋くんの答え。〈まだ初心者なのでわからないのですがバンドでは伝わりにくいところをちゃんと表現することだと思います〉」

高橋「恥ずかしいっす(笑)」

小高「そんな回答!次、自分のが読まれるのも俺、辛い(笑)」

上野「一方、小高くん。〈弾き語りの極意、何かありますか?〉――〈飲んじゃう〉」

小高「今日はもう家にいた時から飲んじゃってました(笑)」

 

 

 

 

などと、二人の対照的な性格があらわになる場面が続出。

高橋くんの真面目さはさることながら、歌ってる時とのギャップが印象的だったという人も多かったようです。

例えば・・・

小高「俺、ロストの海北くんとは同じ歳で。誕生日も一週間ぐらいしか違わないんだよ」

高橋「じゃあ、ほぼ同時に生まれたんですね」

という何ともざっくりした返しに会場がざわつきます(笑)。

そこで小高くんが「・・・うん。コスモレベルで言うとほぼ同時」

と理工学部卒ならではの!?切り返し。さすが先輩(笑)!!

 

などなど、笑いを交えながら彼らが親交を深めつつ、

会場中がアットホームな雰囲気に包まれた良い時間を過ごさせていただきました。

 

 

 

 

参加していただいた皆様、楽しんでいただけたでしょうか?夢子会がこのような形でスタート出来たことは、高橋くん、小高くん、そしてスタッフの皆様、見守ってくれたお客さんたちのおかげです。

 

 

 

 

そして「YUMECO RECORDS」に携わってくれているファミリーのような友人たち、イベント作りを支えてくれた、小田和奏氏にも感謝します。

 

これから夢子会はvol.2,vol.3と続いていきますが、どれも大切に、盛り上げて行きたいと思いますので、これからも皆様よろしくお願いします!!

 

(文=上野三樹/撮影=上山陽介)

 

 

                  またお会いしましょう!!