昨年、新世界リチウムというバンドが

「偶数月の第2日曜日に吉祥寺WARPで2マンライブをする」というシリーズをやっていました。

ゲストは秀吉、忘れらんねえよ、夕暮レトロニカ、ゆれる、ircle、クリープハイプ。

なかなかユニークな組み合わせですよね。

12月9日、このシリーズはファイナルを迎えました。

6回のすべてを観ることはできませんでしたが、

1年間を通して追いかけてきたわけだし、とにかく楽しみにしていました。

ところが彼らのステージのだいたい4曲目くらいから、

そのあとほとんどずっと泣いていたので、細かいことを全然覚えていません。

ただ、本当にいいライブでした。

 

この日のわたしはどうも、彼らの楽曲に共感や感情移入をしたわけでもないようです。

というかそんな暇もなく、

彼らから飛んできたむき出しの“想い”や魂のようなものが無防備な無意識まで潜りこんできてしまったので、

それに対して反応する術が泣くことしかできなかったようです。

とにかく心がぐわんぐわんと揺さぶられたのだと思います。

こんなふうに色んなごちゃごちゃした感情をぶっとばして、

知らないうちになぜだか泣いてしまうことは本当に稀ですが、

経験したことある方もきっといらっしゃると思います。

 

今更ですが、新世界リチウムというバンドを知っていますか?

わたしは、どんなバンドかを上手に説明することがとてもへたくそなのですが…、

とりあえずなかなかいない“心をえぐられる系”のバンドだと思っています。

彼らは東京を拠点に活動する3ピースロックバンドです。

2010年に1stミニアルバム『この指とまれ』をリリースした頃に知りました。

この作品は“俺はこの手で君を殺す そんなことだってできるんだ”(「ヒューマニズム」)という、

叫び混じりの声でアルバムが始まるのですが、びっくりしているとそのあと、

だけどせっかくあるこの指で あなたと手をつないだら”という言葉が続くのです。

それを聴いたときに、あ、このバンド好きだなと直感で思いました。

辛辣で乱暴なところもあるけれど、暑苦しいほど人間味があって、ひとかけらも嘘がない。

信じられるな、と思ったことを覚えています。

初めて出会ったときからもうすぐ3年経ちますが、リリースとライブを重ねつつ、

彼ら自身もきっと色んな経験をして、確実に成長しています。

2マンシリーズのファイナルを観たときに確信しましたが、

今年ぜったいに躍進しますから(予言)ぜひチェックしておいてください。

 

 

新世界リチウム|OFFICIAL BAND

 

 

 

余談ですが、感動と比例してお腹が空きすぎてしまったので、

余韻を引きずったまま会場と同じ吉祥寺にあるラーメン屋にダッシュしました。

写真はその時の思い出の1杯です。

 

 

 

いとう・さわこ●1984年うまれ。都内で働くOLです。期間限定のいちご味カルピス(原液)を来夏のかき氷のために買いだめするような母と、わたしより年上の車をたいそう大事に乗り続けているような父の間に2人目の子どもとして生を受け、わりとほったらかしで好きなように育ちました。最近、老犬(超かわいい)とふたりきりで暮らす祖父が、エスプレッソマシーンが欲しいと言い出しました。今度一緒に電気屋さんに見に行こうと思っています。