新年あけましておめでとうこざいます。
昨年は大変お世話になりました!
 
拙い文章にお付き合い頂いたこと、恐れ多くもご感想まで寄せて頂いたこと。全て書くことへのエネルギーになりましたし、1人ひとりを抱きしめてまわりたい程でした。新年一発目ということで、この場を借りて、御礼を申し上げます。本当に有難う御座います! 皆さん、年末はどのようにお過ごしでしたでしょうか。私はいつも祖母の家で年を越すのですが、自分が普段ライブハウスで見ているアーティストさんを、音楽に親しみのない家族も含めた、一家全員で見る、という体験が非常に新鮮で、年越しのプレミア感以上に嬉しさで一杯のお正月になりました。
 
中学生でライブハウスに通い始めた時、学校に行くのが不得意だった私は、少なからず周囲に馴染めない生きづらさや寂しさを感じていたのも事実で。息苦しい世界から逃れた先の世界で出会った光が、より大勢の人に求められた結果として照射域を広げて、暖かく強い光になり、日本全体に届く太陽のような存在になっていく、というフィクションのような現実には、音楽の底力を感じると同時に、すごく励まされたような気持ちになりました。それと同時に、今、ライブハウスで小さな光を放ち始めた星も、いつかは大きな光になって聴き手を照らし始めるようになるのかな…と思ったりもして。
 
いつもの如く前語りが長くなってしまいましたね。前回は1年を総括して、3枚のアルバムをご紹介させて頂いたのですか、今回のコラムでは、個人的に注目している“新星”であるニューカマーをピックアップしてレコメンド出来ればと思います。大好きな音楽が誰かを照らす光になればいいな、という願いを込めて。楽しんで頂ければ幸いです。
 
 


 
 

 
 
- BOYS END SWING GIRL
千葉県成田市出身の4人組バンド。ROAD TO EXコンテストで優勝するなど、年末にかけての話題も何かと多かったので、バンド名を目にしたことがある、という方は案外多いのではないかと思います。彼らの武器は、なんといっても冨塚さんの透明感あふれる蒼い声。若者が夢を見る瞬間の煌めきを刹那的に切り取って音にしたなら、きっとこんな音が鳴るんだろう。そう思わさせられるよう音色で、真っ直ぐな言葉を届けてくれるバンドです。逆風に吹きつけられる痛みを知った上で、希望を歌うことを選んだというのが、彼らの音楽を信頼できると感じた1番の理由。全てにおいて誠実な姿勢で音と向き合っているバンドでもあるので、一度聴いてみて損は無いと思います。
 
 


 
 

 
 
- postman
学生シーンが活発な愛知県の中でも、特に注目を集めているのがpostman。淡い音像の中にも強い意志を感じさせるサウンドは、彼らと同世代の若者を中心に、少しずつ広がりをみせています。彼らが高校生の時に始めてLIVEを拝見したのですが、その時に抱いた繊細なイメージはそのままに、力強さを増したパフォーマンスからは新しい世代としてシーンを切り開いていくエネルギーを感じさせられました。不安げに揺らいだかと思えば、次の瞬間にはしなやかな強さをもって未来を見据えていたりもする。見るたびに表情が変わる、まさに成長期真っ盛りのバンドなので、年初めからしっかりチェックして頂けたらと思います。ギターロック好きには特にお勧めのバンド。
 
 


 
 

 
 
- Ghost like girlfriend
シティーポップ寄りの音楽を鳴らしている方なのですが、好きな人はとことんハマるであろう、不思議な中毒性を持つアーティストです。彼の音から漂うのは都会の夜の空気を閉じ込めたような香り。美しい艶を纏いながらも、水面下では人々が必死に働き、生活を営んでいるのが大都会というもの。澄ましたような雰囲気の中に潜んだ泥臭さが、中毒性の理由なのかもしれないとも思ったり。個人的なレコメンドだということである程度好き勝手に書いていますが、去年知ったアーティストの中で、1番強く惹きつけられた方でした。まだLIVE活動もしていないようなのですが、鮮烈なデビューを果たした2017年を経て、今年はどう動いてくるのか。要注目です。
 
 


 
 
自分が大切にしてきた光が、沢山の人を照らす灯りになる。そんな姿をみて、自分も同じように頑張ろうと励まされる。憧れである存在と、直接的ではなくとも、切磋琢磨していけるのも、音楽の魅力であり、パワーなのかもしれないと、この年末に改めて思わされました。
 
大好きな人たちに負けないように、置いてけぼりを喰らわないように。今年も精進して参りたいと思っております。彷徨い気味の連載でしたが、次回からは通常運行で。期末テストを乗り越え、春休みに突入。
 
清々しい気持ちで皆さまにお会いできることを心の底から楽しみにしています。
本年も何卒、よろしくお願い申し上げます!
 
 
 
 


 
watanabe渡辺真綾●1998年10月13日生まれ。名古屋在住の大学1年生。年間のLIVE総数が100本近くなるほどのミュージックフリーク。戌年の2018年は新たに2匹の犬を加えて、4匹+2人で賑やかに暮らしていく予定です。今年と変わらずに東名阪のいずれかのライブハウスに出没しまくる1年にするつもりにしておりますので、お見かけした際はどうぞよしなに。オススメの海岸情報は引き続き募集中です!