風とかにおいで、降ってくる記憶がある。
そういうのはだいたいすこしさみしい。
季節のせいにすることができるのは夏くらいで
冬には自分しか見えなくなる。
あいたくなったらあいに行って、
ゆるしてくれるひとに甘えて、
そうして冬を越していた。
ここでいくつも繰り返したこと
中途半端でなまぬるい記憶
となりで眠るひとの顔を見ながらなんども泣いた。
点滅する日々に、すこしの恐怖と、めいっぱいの期待で、春を待つ。


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